・旨い豚肉を知りたい
・豚肉の基本的な事を知りたい
・ふるさと納税をしたいが、どの豚肉がいいのか分からない
・三元豚とか黒豚とかその辺さらっと知りたい
・どんな豚を選べばお得なのか
ふるさと納税の返礼品として牛肉とともに人気の高い豚肉ですが、豚肉って牛肉ほどにはグルメなものではないため、「何を基準に選べばいいか分からない 」という声をよく聞きます。
例えば「あぐー豚とか黒豚とかどれがいいの?」や「豚肉の有名な産地は?」などよく聞かれます。
そこでこの記事では、ふるさと納税において「美味くて」「お得な」豚肉をゲットするためにどこを見れば良いか?という事をお伝えしていきたいと思います。
ちなみに豚肉を選ぶポイントは以下の3点がメインとなってきます。
①部位ーロース、バラ、リブロースなどの部位
②銘柄ーイベリコ豚、あぐー豚などの品種
③産地ー豚肉で有名な産地
まずはこの3つを押さえましょう。この3つを理解する事ができれば、だいたい「あ〜この豚でこの量もらえるならお得だな」とか「自分好みの豚肉だ」などが分かってくるはずです。
豚肉を選ぶポイント①ー部位

まず何の肉でも言えますが、肉の部位の種類とその特徴を知って自分の選ぶ肉がどんな肉なのか?どんな料理に適しているのか?を考えたうえで選ぶ必要があります。
今回は豚肉の部位を解説した画像を用意しましたので、この画像を見ながら簡単に豚肉の部位についてお伝えしていきます。部位によって味や旨味、適した料理などが変わってくるので、分かっているつもりでも軽く確認いただくのが良いと思います。
順に解説していきます。
肩ロース|何にでも合う、使い勝手の良い豚肉

まず肩ロースですが、肩という部位はそもそも適度に筋肉を使うため比較的「赤身が多い」というのが特徴です。そのため、肩ロースは通常の「ロース」よりも少し硬さがあり、程よい赤身と引き締まった脂肪で何の料理にも合う使いやすい部位となっています。
赤身の中に網状に脂肪が入っているのが特徴で、コクのあるしっかりとした旨味が特徴の部位です。
多くの場合、この肩ロースは「カレー、焼肉、シチュー、生姜焼き」など様々な料理に使用されます。とにかくバランスが良くて使いやすいというのがこの肩ロースの特徴となります。
ロース|脂肪と赤身の絶妙なバランス

ロースは、豚肉の中でも最も美味しいと言われる部位の1つです。ロースの部位はあまり筋肉を使わないため、肉が柔らかくとんかつやしゃぶしゃぶ、ハムなどに使用されます。
キメ細かい綺麗な肉が特徴で、程よい赤身と程よい脂肪で非常に美味しい部位となっています。
ヒレ肉|ロースの内側にある希少部位

ヒレ肉はヒレカツなどで馴染みのあるお肉だと思いますが、実はけっこう希少な部位です。このヒレ肉というのは先ほどご紹介したロース肉の中にあり、なんと豚1頭あたり1キロくらいしか取れないというなかなか希少な部位なのです。
このヒレ肉の特徴は「脂肪が少ないのに柔らかい」という最高に優秀な肉であるということです。またビタミンB1を多く含むため美容的にも効果アリの部位なのです。
脂肪が少ないのに柔らかい特徴を最大限に生かすため、ヒレ肉は「ポークソテーやトンカツ」などの油を利用する料理によく使われます。
ちょっと体脂肪の気になる方やロースはしんどいという方にオススメの部位です。
バラ肉|もっともコストパフォーマンスの良い肉

みんな大好きバラ肉です。このバラ肉は細かく分けるとわきバラと肩バラがあるのですが、そこまで分ける必要はないのでここでは一緒にして説明します。
このバラ肉というのは簡単に言うと「あばら骨」周りの肉で、濃厚な脂身と赤身が層になっている肉です。聞き慣れませんが三枚肉とも呼ばれるそうです。
この豚肉の特徴は何と言っても「比較的安価」な部位だということです。これまでご紹介してきたロースやヒレというのは豚肉の中でも比較的高価な部位ですが、バラ肉はご存知の通り安いのに美味しい部位です。焼肉や豚の角煮などに使われます。
そのため、安くて美味しいを求める方であるならばまず間違いなく豚バラを選ぶのがお得かと思います。
スペアリブ|簡単に言うと骨つきバラ肉、だが美味い

スペアリブとは簡単な言葉で言うと「骨つきバラ肉」です。バラ肉の中で「あばら骨」にくっついている部分の肉のことをスペアリブと呼びます。
バラ肉と何が違うのか?というと明確な違いは「骨付き」か「骨なし」かの違いなのですが、一般的に骨に接している部分の肉は他の部分と違ったうまさがある、と言われています。特に骨についた赤身に適度に脂身が乗っているのがポイントです。
そしてこのスペアリブは通常のバラ肉に比べて割高です。理由はいろいろとありますが、加工に結構な手間がかかるというのが値段が高い理由の1つとなっています。
そのため、値段が高いから美味いのか?というとそうではなく、1つの肉の部位として他と違ったうまさがあると考えた方が良いかと思います。特に焼肉で人気の部位です。
もも肉|赤身多めのさっぱりお肉

もも肉というのは豚肉の中でもとりわけさっぱりしている肉の部位です。特徴としては赤身が多く、脂肪が少ない、高タンパク低脂肪のお肉です。
スーパーなどでは豚肉の細切れなどの形でよく売られていますが、切り身、角切り、薄切り、ひき肉など様々な形で売られているのもこのもも肉の特徴でもあります。
さっぱりとした味わいのため、ローストポークやチャーシューなどに使われることが多いです。
豚肉を選ぶポイントー部位のまとめ

豚肉を選ぶうえでまず最初に検討すべき「部位」についてお伝えしました。一口に豚肉といっても様々な部位があり、それぞれに合う食べ方や料理が違うということもわかっていただけたかと思います。
せっかく美味しい豚肉を取り寄せるのだから好きな部位を適した料理方法で食べたいですよね。最後にもう一度まとめておきますので参考にしてみてください。
部位 | 特徴 |
---|---|
肩ロース | 比較的「赤身」が多く、しっかりとしたコクのある味が特徴。カレーやシチューなどによく使われる。 |
ロース | 豚肉の中で最も美味しいとされる部位の1つ。肉が柔らかいためトンカツやしゃぶしゃぶに適している。 |
ヒレ肉 | 1頭あたりの取れる量が少ない希少な部位。脂肪が少ないが柔らかく食べやすいのが特徴。ポークソテーやトンカツに最適。 |
バラ肉 | 安くて美味しいコストパフォーマンスの高い部位。 |
スペアリブ | 骨つきバラ肉。骨に隣接する部位は一味違った美味しさを持つと言われる通り、好んで食べる人が多い部位。 |
もも肉 | 高タンパクで低脂肪な部位。豚肉の部位の中では最もヘルシーな部位。チャーシューなどに用いられる。 |
豚肉を選ぶポイント②ー銘柄(ブランド)
続いての豚肉を見るポイントは、その豚の銘柄です。銘柄というと分かりづらいかもしれませんが、「黒豚」とかとか「あぐー豚」みたいなブランドのことです。
美味しい豚肉を手っ取り早く探すコツは、この銘柄で豚肉をある程度絞っていくことです。というのも、豚肉には牛肉のように一般にまで浸透しているランク付けというのはありません。そのため、例え美味しい部位を知っていたとしても、その豚が美味しいかどうかまでは分かりません。
そこで重要な参考になるのが、銘柄です。
ブランド豚は、世界の様々な豚の品種(ヨークシャー豚、華豚など)を掛け合わせて(これを交雑といいます)消費者のニーズに合った美味しい肉を生み出すために生産されたハイブリッドな豚肉なのです。
こうして様々な品種を掛け合わせた作られた豚の中から優秀な豚肉が「ブランド豚」として登録されるのです。
※なお、現在日本ではブランド豚の数は増え続けていて、約250種類以上のブランド豚があると言われています。
なぜブランド豚が良いのか?

ブランド豚が良いといきなり言われても「なぜ?」と思う方もいるはずです。なぜブランド豚は良いのでしょうか?
それは、ブランド豚はある程度同じ品質の高い豚を安定して生み出す必要があるため、優秀な個体を精査して、様々な高い基準を上回ったものだけを産肉登録や繁殖登録します。その結果として優秀な遺伝子を受け継いだサラブレッドの豚が安定的に産出されるようになっているため、ブランド豚は良いのです。
良いというのは表面的に良いというのではなく、「良い肉である可能性が高い(品質が安定している)」ということなのです。
ちなみに細かな、ブランド豚の条件というのは各ブランドによって異なります。そういった事を考えると、数あるブランド豚の中でも、ある程度知名度があり世間一般に受け入れられているブランド豚というのが外れがないという事が容易に想像できます。
有名なブランド豚

それではここから、このブランド豚なら間違いなく上手い!と思われるブランド豚についてお伝えします。聞いた事があるブランドもあればないブランドもあるかと思いますが、ぜひ参考にしてみてください。
イベリコ豚
イベリコ豚はスペイン南西部で飼育される豚の事で、血統的に50%以上がイベリコ豚であればイベリコ豚としてブランド登録ができます。
その特徴は「筋肉組織内に脂肪を浸透させる力」が非常に強く、それによって非常にジューシーな豚肉である事が挙げられます。
ただイベリコ豚をふるさと納税で選ぶのは慎重にすべきかもしれません。というのもイベリコ豚はスペイン国内では厳格にランク付けがなされているものの、日本国内に入ってくるイベリコ豚に関しては、あまりランクごとでの仕入れがなされていないからです。
という事はつまり、日本に入ってきているイベリコ豚は玉石混合である可能性があるという事なのです。それを考えると、下手にイベリコ豚を選ぶよりも国内のブランド豚を選ぶ方が美味しい豚肉を食べられる可能性が高いです。
黒豚

黒豚というと基本的には「鹿児島 黒豚」の事をさします。黒豚はもともと筋肉の繊維が細いため、肉が柔らかく歯切れが良いという特徴を持ちますが、鹿児島 黒豚はそれに加えて旨味甘味が良く、なおかつ脂肪の融点が高く溶けにくいためさっぱり食べられるという特徴を持ちます。
これは鹿児島 黒豚の飼料となっている「さつまいも」の影響を受けています。柔らかくて脂っぽくもない事から幅広い世代の人から人気がある、日本でも随一のブランド豚です。
ちなみに単純な「黒豚」で言うと鹿児島以外にも埼玉や岡山、香川などにも存在しますが、鹿児島 黒豚はそんな黒豚の中でも別格の扱いをされています。
ボーノポークぎふ

ボーノポークぎふとは、岐阜県のブランド豚です。この豚肉は「豚肉の霜降り具合を増幅させる能力を持つデュロック豚種との交雑豚となっています。(カタカナが多くてよくわからないですね)
細い話はどうでも良いと思いますが、この豚肉の特徴は肉の旨味が逃げ出しづらいため、他の国産豚肉に比べ肉の旨味と脂の甘みが強く、肉本来の味をしっかりと味わう事のできる豚肉となっています。
雲仙もみじ豚(うまか豚「紅葉」)
雲仙もみじ豚は長崎県のブランド豚です。まだまだ知名度は低いですが、たった4人の農家の人が育てているブランド牛のため品質には抜群の安定感があり、なおかつなかなかお目にかかれるブランド豚でもないので希少性があります。
柔らかい肉質とキメの細いお肉で、トンカツやしゃぶしゃぶなどどんな料理にも合うブランド豚となっています。
阿波ポーク
阿波ポークは徳島県産のブランド豚です。徳島県独自の品種にランドレース種とヂュロック種と交雑した三元豚のお肉です。赤身、脂肪の品質バランスがよく、旨みが凝縮された脂身をもっていて、柔らかさと肉の風味が特徴です。
きなこ豚

きなこ豚は宮崎県の「はざま牧場」という牧場で作られるブランド豚です。特徴は「きなこ」という名前が表すように「きな粉」を飼料として育てている事です。
まろやかさと甘みのある肉質が特徴で、しゃぶしゃぶなどで食べるのはオススメです。豚肉の人気ランキングでも上位にくるほどの人気のブランド豚です。
その他ブランド豚

豚肉を選ぶポイント③ー産地

豚肉を選ぶポイントの3つ目は産地です。ここまで部位で選ぶという事と、ブランドで選ぶという事をお伝えしてきましたが、部位やブランドで選ぶのは面倒だ。という方には、この「産地」で選ぶ事をオススメしています。
なぜならこれが一番堅実で簡単な方法だからです。産地で選ぶという事は多くても47都道府県+αくらいしか選択肢はありません。先ほどご紹介したようにブランド豚の場合は選択肢が200以上ありますので、それに比べて格段に選びやすいのが「産地」で豚肉を選んでいく事です。
産地というのは例えば「鹿児島産」であったり「長野県産」というような、主に都道府県名で語られる豚肉の事です。
実はこの「産地」での表記はふるさと納税では非常に多いため「どこの産地の豚肉ならいい肉が期待できるのか?」という事は、産地で選ばない人も知っておいて損はないかと思います。
産地を見るには飼育数を確認すべし

産地と一口に言っても、日本の豚肉は総じて優秀な肉が多いためなかなかランク付けをするのは難しかったりします。
そこで見るポイントなのが産地ごとの豚肉の飼育数です。
飼育数が多い=質がいいとは一概には言えないかと思いますが、「青森はりんご」「愛媛はみかん」「宮崎はマンゴー」などのように通常その土地その土地の特産品というのは全国レベルで見てもトップクラスの品質を誇る場合がほとんどです。
そのため、豚肉に関しても産地で見極める場合には「飼育数」というのが一つの指標になってくるのです。
豚肉の生産量ランキング

2016年の豚肉の飼育数のTOP10を掲載します。ご覧いただくとわかる通り、鹿児島県がナンバー1となっていて、これは誰もが納得の数値となっています。おおよそ10位くらいまでの産地であれば豚肉に関しては全国のトップレベルであると認識して良いでしょう。
生産地 | 割合 |
---|---|
鹿児島県 | 13.6% |
宮崎県 | 9.0% |
千葉県 | 7.2% |
群馬県 | 6.8% |
北海道 | 6.5% |
茨城県 | 6.0% |
岩手県 | 4.6% |
栃木県 | 4.2% |
青森県 | 3.9% |
愛知県 | 3.6% |
ちなみにこの上位10産地で全国の飼育数の約65%を占めます。中でも鹿児島県はダントツの生産地と言えるでしょう。鹿児島 黒豚のみならず多くの豚肉が生産されている鹿児島県の肉はスーパーなどでも良く目にしているはずです。
まとめ

今回は美味しい豚肉の選び方についてお伝えしました。今回お伝えしたように美味しい豚肉をえらぶためには「どの部位にするのか」そのうえで「ブランドで選ぶのか」それとも「産地でえらぶのか」この2つの事を考えるのが重要です。
とはいえいろいろと考えるのは面倒だという人には、無難に鹿児島県産黒豚をオススメ します。鹿児島県産黒豚は今回もご説明した通り、他のブランド豚とは一線を画す存在であり、知名度信頼度ともに抜群です。
今まで高級な黒豚を食べた事がないのであればなおさら鹿児島県産黒豚をおすすめします。
