皆さん大好きな牛肉。焼肉屋で食べる牛肉はもちろんのこと、最近はふるさと納税も始まり、家で牛肉を楽しむという方も増えているのではないかと思います。
特に最近の焼肉店では、大衆店でも牛肉の希少部位を食べることができるようになり、牛肉の部位別メニューだけで10種類を超えるお店も珍しくありません。
しかし、正直部位がたくさんありすぎて「どの部位を選んだらいいかわからない!」「希少部位はどれなの?」そしてそれらの「価値がどれくらいあるのか?」よくわからなかったりしますよね。
そこでこの記事では牛肉の希少部位に関して「レア度」という指標から希少部位をランキング形式でまとめてみました。
それぞれの部位の特徴や値段も紹介するので、焼肉屋さんに行く時やふるさと納税でお肉を選ぶ時の参考にしてみてください。
牛肉の希少部位についての基礎知識

早速希少部位をご紹介したいところですが、その前に「そもそも希少部位ってなんなの?」という方のために希少部位についてご説明します。
基本的に牛肉の希少価値は「一頭の牛から取れる肉の量」で決まります。つまり、太もも(モモ)のように大きい部位は希少価値は低く、舌(タン)のように小さい部位は希少価値が高いのです。
希少部位は一頭の牛から取れる肉の量が少ないので、それをゲットできるお店も限られますよね?希少部位をゲットできるお店が少ないということは、それを食べられる人も少ないということになります。
一度機会を逃してしまうと、次いつ食べられるかわからない。それが希少部位なのです。
レア度順!牛肉の希少部位ランキング

それではここからランキングをお伝えしたいのですが、今回のランキングは大きく2つに分けてランク訳していきます。それが「赤身」と「ホルモン」です。
ざっくり言うと赤身は筋肉、ホルモンは内臓のことで、それぞれ好みも違えば特徴も違うので、今回はこの「赤身」と「ホルモン」を分けてお伝えします。
牛肉の【赤身肉】の希少部位ランキング

ではまずは赤身の希少部位をレア度順に紹介していきます。赤身は結構メジャーなので聞いたことのある部位や見たこと食べたことのある部位もランクインしているかもしれません。
牛肉希少部位:第6位【カブリ】
まず最初にご紹介するのがカブリと呼ばれる希少部位です。この部位は厳密に言うと下の画像のように4種類くらいに分けられるのですが、要は「主要な部位の間の肉」のことをさします。
脂の甘みと肉本来の味を同時に味わえる部位で、牛肉の中でも最高級の部位の1つ。食感も程よくあり焼肉やローストビーフ、煮込み料理で使われることもあります。

肩カブリの特徴
肩カブリなのか肩ロースカブリなのかリブロースカブリなのかによって少しずつ特徴は異なりますが、基本的に主要な部位に比べて「硬い(筋が多い)」部位であるが、うちモモのカブリに比べて脂があり、ジューシーな味をしています。
うちモモカブリの特徴
肩カブリに比べてそもそも脂身の少ない箇所の部位なので肉質が硬く、焼肉などには向いていない部位となる。熟成肉としたり煮込み料理などに使うのが向いている。
カブリはどれくらいで食べられる?カブリの相場価格
カブリの相場は牛肉のブランドなどによっても変わってきますが、だいたい焼肉屋さんでは1人前1300~1800円くらいで食べることができます。
牛肉の希少部位:第5位【トモサンカク】
トモサンカクはモモ肉のシンタマという部位に含まれる希少部位です。名前の通り形が三角形で、見た目が火打石に見えるということから関西など一部地域では「ヒウチ」と呼ばれることもあります。
赤身とサシのバランスが良く美しい見た目をしています。モモ肉の中では最もサシが多いと言われいる部位で、霜降りが見事でジューシーで美味しい肉です。

トモサンカクの味の特徴
モモ肉独特の風味にコクが加わり非常に美味しい部位です。赤身とサシのバランスが良いので食べやすく人気上昇中の部位です。主に焼肉やローストビーフ、ステーキなどに使われています。
トモサンカクはいくらで食べられる?トモサンカクの相場価格
トモサンカクは焼肉屋さんではおおよそ1人前1800~2300円くらいの値段で食べることができます。
牛肉の希少部位:第4位【三角バラ】
肩バラ肉の一部に含まれる部位で、切った形が三角なので三角バラと呼ばれています。サシが多く入っておりバラ肉で最高の部位とされています。牛一頭から約1㎏しか取れない超希少部位となっています。

三角バラの味の特徴
脂の甘味と赤身の旨味が濃厚で、焼肉店では特上カルビとして扱われる部位でバラ肉の中で一番美味しいと言う方もいるほど。まさにバラ肉の王様にふさわしい部位です。
三角バラはどれくらいで食べられる?相場価格
三角バラはだいたい1人前1800~2300円で焼肉屋さんなどで食べることができます。
牛肉の希少部位:第3位【ザブトン(ハネシタ)】
肩ロースからバラにあたる牛肉の一部で、サシが美しい見た目が特徴的です。焼肉店では特上カルビに使用されていることが多い部位ですね。牛一頭から約1kgしか取ることができないのでハネシタと呼ばれることもあります。

サブトンの味の特徴
サシは入っているもののしつこくない上品な味わいが特徴です。口の中でとろけるような食感は、ザブトン独特のコクと香りを味わうことができます。
ザブトンの相場価格
ザブトンはカルビの中でも非常にランクの高い肉となりますので1人前2000円~2500円が焼肉屋さんなどでの相場になっています。
牛肉の希少部位:第2位【ミスジ】
ミスジはウデ肉の一部です。(肩甲骨の内側についているお肉)。一般的にウデの肉は筋肉を動かす機会が多いため脂が少なく硬い肉になりますが、ミスジは肩甲骨のところにあるため動かす機会が少なく脂がよく付いている部位になります。
そのためミスジはウデ肉の中では最もサシが入っている部位で「幻の肉」と呼ばれることもあるほどです。牛一頭から約1kgしか取ることのできない超希少な部位となっています。

ミスジの味の特徴
肩肉の中で最も柔らかく、サシが入っていて濃厚な味わいながら後味のスッキリしている肉です。カルビやロースなどとはまた違った脂の旨味を堪能することができます。
ミスジの相場価格
ミスジの相場価格はだいたい1人前2300~2800円となっています。
牛肉の希少部位:第1位【シャトーブリアン】
堂々の第一位は誰もが一度は聞いたことのあるであろう希少部位のシャトーブリアンです。シャトーブリアンはヒレ肉の中で最も肉質の良い中心部を指します。牛一頭から約600gしか取ることができず、希少部位の中でもかなり希少な部位となっています。

シャトーブリアンの味の特徴
ヒレ肉の中でも最も柔らかく、その柔らかさは箸で切れてしまうほど。サシの少ない赤身で赤身の濃厚な旨味と香りは思わず目を閉じてしまいます。
特にブランド牛のシャトーブリアンは格別で、どれだけ期待をしてもその期待を大きく超える程の極上の肉です。主にステーキで使用されます。
シャトーブリアンの相場価格
シャトーブリアンは数ある希少部位の中でも別格の扱いで1人前4000~7000円が相場となっています。
ホルモンの希少部位ランキング

それでは続いてホルモンの希少部位ランキングをお伝えします。赤身肉はある程度メジャーでしたが、ホルモンはもっと希少な部位も出現します。
しかもホルモンは赤身肉と比べて全体的にお手頃な価格で面白い部位がたくさんあるので、お肉好きの方は必見です。
ホルモンの希少部位:第6位【テッポウ】

第6位は牛の直腸「テッポウ」です。見た目はシマチョウのようにシマシマです。直腸を開いた形が鉄砲に似ていることが名前の由来になっています。
肉厚でたくましい歯ごたえを楽しむ事ができます。テッチャンやマルチョウと比べると脂は少なく、濃厚な味わいが楽しめる部位です。
テッポウの相場価格
1人前500~800円となっています
ホルモンの希少部位:第5位【ウルテ】

ウルテは牛の喉の気管にある軟骨です。軟骨なのでホルモンの中でも最も硬いと言われています。
かなり歯ごたえがあり、切り込みを入れて提供されることが多いためザラザラとした舌触りです。噛めば噛むほどほどけていく食感はウルテでしか味わうことができません。味はかなりあっさりしています。
ウルテの相場価格
1人前500~800円となっています。
ホルモンの希少部位:第4位【シビレ】

牛の膵臓にあたる部位です。仔牛から取れるものは「リードヴォー」と呼ばれており、ヨーロッパではカツレツやパテなどで使用されている希少部位です。
シビレはぷりぷりとした滑らかな食感でレバーに近い舌ざわりです。味はフォアグラに似ていると言われることもあり、クリーミーで濃厚な味わいが特徴です。
シビレの相場価格
1人前500~800円
全部ホルモン
超柔らかくてうめぇ
個人的にはシビレ(3枚目)が美味かった pic.twitter.com/Vl27dPX0w3— 二ヌ貴一*fam(レイル・ミーチャ) (@kiichi0425ego) 2018年4月21日
ホルモンの希少部位:第3位【マメ】

マメは牛の腎臓です。ヨーロッパではパイやソテーなどにしてよく食べられていますが、日本ではあまり見かけない希少部位です。
独特なクセのある匂いが特徴で、味はレバーのような濃厚な味わいでプリっとした砂肝のような食感が楽しめます。
マメの相場価格
1人前600~900円
ホルモンの希少部位:第2位【ネクタイ】

ネクタイは牛の食道にあたる部位です。ネクタイのように見えることが名前の由来で、ホルモンというより赤身肉のような見た目で細長い形をしています。
見た目と同じようにホルモンというより赤身肉に近い味わいで脂も少なくヘルシーな肉です。ホルモンと言われなければわからないかもしれないお肉です。
ネクタイの相場価格
1人前600~900円
ホルモンの希少部位:第1位【ヤン】

ヤンはハチノスとセンマイを繋いでいる部分です。牛一頭から約80gしか取れない「幻の希少部位」なのです。
肉厚でコリコリとした食感はアワビのような食感が味わえます。脂が多く甘味のある濃厚な味わいの部位です。
ヤンの相場価格
1人前500~800円
牛肉の希少部位についてまとめ

食べてみたい部位は見つかったでしょうか?牛肉の希少部位レア度ランキングを特徴と値段とともに紹介いたしました。
焼肉屋さんや肉バルなんかでスマートにオーダーできるとかっこいいので、是非この機会にそれぞれの部位を覚えてみてはいかがでしょうか。
そしてホルモンは特に流通している場合が少ないので希少部位を見つけたらぜひオーダーしてくださいね。きっと今まで食べたことのない幸福感が待っています。
